京都大学総合体育館 (京都市左京区)  
The Kyoto University Sports Gymnasium
京都大学総合体育館 京都大学総合体育館
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北東角




南東角


東側、屋外階段


東側、屋外階段手摺璧




東側、正面

東側、正面

東側、正面

東側、正面、「京都大学総合体育館」の銘鈑

東側、壁面

東南角


南側


東側、基壇


南側


北側

北東角

北側

北側、屋外階段


南側、通路


南側、中庭

南側、中庭

東側、北庭

東側、南庭
 東山通に面して白亜の京都大学総合体育館(きょうとだいがく-そうごう-たいいくかん)がある。
 設計は、近現代の建築研究者・建築家・増田友也、構造設計は、建築研究者・金田潔による。
◆歴史年表 現代、1971年、1月、大学創立70周年記念として京都大学総合体育館が着工される。 
 1972年、3月、竣工した。
 2016年、建物は、DOCOMOMO JAPAN選定モダン・ムーブメントの建築に選定される。
◆増田友也 近現代の建築研究者・建築家・増田友也(ますだ-ともや、1914-1981)。兵庫県生まれ。1935年、京都帝国大学工学部建築学科に入学し、1939年、卒業した。満州炭鉱工業会社に就職する。1941年まで、「関東軍コンクリート造船」の技術者として招かれる。1950年、京都大学工学部建築学科講師に着任する。その後、工学部教授として、建築学教室で教育・研究・設計を行う。1978年、京都大学を退官し、名誉教授になった。1980年、福山大学に着任した。
 壁、空間について考察し、1960年代後半、日本曹洞宗の開祖・道元(1200-1253)の『正法眼蔵』研究を行い、中世の風景視、庭園を論じた。臨済宗の僧・夢窓疎石(1275-1351)の禅的な建築空間論、大乗経典、ドイツの哲学者・ハイデッガー(1889-1976)の建築的存在論へと展開した。「建築以前(空間)」に到達した。著『増田友也著作集』。66歳。
 主な作品は南淡町庁舎(1957)、尾道市役所公会堂(1960)、京都大学工学部坂記念館(1960)、鳴門市体育館(1960)、洲本市庁舎(1961)(現存せず) 、鳴門市民会館 (1961) 、京都衣笠山の家(1962) 、京都市蹴上浄水場本館(1962) 、京都東山会館(1963)(現存せず) 、鳴門市役所(1963) 、第一レース株式会社京都工場(1965) 、京都大学ユーラシア文化研究センター(羽田記念館)(1966) 、京都智積院信徒会館(1966) 、計画案・万博計画(1966)、京都クリスチャンアカデミーセミナーハウス(1967) 、西宮市民会館(1967) 、京都大学大型計算機センター計算機室(1968)、豊岡市民会館(1971) 、京都大学工学部8号館(1972)、京都大学総合体育館(1972) 、徳島県阿波町庁舎(1979) 、鳴門市文化会館(1982) など。
◆金田潔 現代の建築研究者・金田潔(?-? )。詳細不明。京都大学工学部教授だった。1972年、竣工した京都大学総合体育館の構造設計を担う。
◆建築 京都大学総合体育館は、1972年に大学創立70周年記念として竣工した。設計は増田友也(京都大学増田友也研究室 )の後期作品になる。構造設計は京都大学金田潔研究室による。竣工時に、当時の京都大学教養学部教授・ドイツ文学者・佐野利勝(1918-2006)は、「京大の顔が出現した」と評したという。
 増田の当初の計画案として複合施設「京大会館(仮称)」(1964-1968)があり、記念講堂、主体育館、ファカルティ(教職員)センター、学生食堂などの建築が予定されていた。その後、体育館のみが規模縮小した形で、1968年-1970年に設計し直される。
 東面している。アプローチとして大小の3つの正面屋外階段群がある。階段は2階の主体育館に直接通じている。中央階段が最も大きく、高い手摺璧を持つ。さらに、南端に小規模の屋外階段が付けられている。
 階段上部(2階部分)は、基壇(プラットホーム、プラザ)になっている。建物の3方向(東側、南側、西側)に廻らされ、建物は外界に対して開かれている印象を与える。基壇上の正面入口には、3組の両開き扉がある。非日常(ハレ)用の扉であり、基壇は式典議場、舞台としての役割を担った。基壇下部の地上階、南側中庭西隅には別の出入り口があり、日常(体育施設用)として使用される。南側にある食堂と基壇はブリッジで繋がっている。
 外観は、コンクリート直交日除けルーバー(羽板)により、間接光を屋内に取り入れている。軒部にはコンクリート・パラペット(屋上などの外周部先端に設けられた低い立ち上がりの壁)があり、屋根外周を帯状に取り巻いている。東西面に、三角形立上げ部分が見られ、鉄骨トラスの断面形状を包んでいる。
 主体育館の平面は正方形になる。屋内空間の広さ確保のために、本来は大スパン(梁間、径間)が必要になる。ただ、トラス(三角形を基本単位とする構造の骨組み)を構成せず、鉄骨梁を用いることで対応した。
 南側に細長い基壇が続き、主体育館と基壇の間に中庭がある。基壇より下に、副体育館、南側に部室、西側にロッカー室、北側に通路などが配されている。
 施工は大林組、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、構造形態は鉄骨単純梁構造、 地上3階地下1階。1辺55m、地上高18m。
◆庭園 庭園がある。東面する屋外階段が3分割され、その間に2つの前庭が作庭されている。これは、着工後に改変されたという。屋外階段の間に石庭、北庭、南庭と植栽が見られる。石は卒業生からの寄贈により、天竜川、吉野川などから寄せられた。石組みの配置は、増田の指図の下に組まれた。
 南側の部室棟前には中庭があり、ここにも立石が組まれている。北側に坪庭がある。


原則として年号は西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
参考文献・資料 『もうひとつの京都-モダニズム建築から見えてくるもの』、ウェブサイト「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」、ウェブサイト「ALOSSALBUM OF SPATIAL STRUCTURES ISHIKAWA LAB UNIVERSITY OF UKUI JAPAN」、ウェブサイト「京大体育館前庭の白梅に想う - 前田忠直 京都大学 工学広報」、ウェブサイト「コトバンク」


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