島津製作所創業之地 (京都市中京区)  
Shimadzu Corporation Foundation Place
島津製作所創業之地 島津製作所創業之地
50音索引,Japanese alphabetical order  Home 50音索引,Japanese alphabetical order  Home


「 島津製作所創業之地」の石標


南棟(左)、北棟


南棟


南棟


南棟


南棟、島津創業記念資料館


北棟(右)


北棟


北棟欄間のステンドグラス


北棟


北棟


北棟

 西木屋町通二条下ルの島津創業記念資料館の南に、「島津製作所創業之地」の石標が立つ。
 この地で、江戸時代後期-近代の発明家・実業家・初代・島津源蔵(しまづ-げんぞう)は島津製作所を創業した。かつて、住居・研究所として利用された建物の一部は、現在、資料館になっている。
◆歴史年表 江戸時代後期、1860年、初代・島津源蔵は現在地(木屋町二条)に家業・仏具の鋳物業を出店した。
 近代、1875年、3月、初代・源蔵はこの地に、島津製作所を設立する。教育用理化学器械を製造、販売した。
 1888年、南棟が建てられた。
 1894年、北棟が建てられる。
 1919年まで、南棟・北棟は、本店・住居として使用された。
 1938年、現在地に石標「島津製作所創業之地」、島津製作所従業員により「島津製作所創業記念碑」が立てられる。
 現代、1975年、島津製作所創業100年を記念し、島津製作所により現在地に「島津創業記念資料館」が開館した。
 2011年、4月、創業135年を記念し、資料館が新装開館される。
◆初代・島津源蔵 江戸時代後期-近代の製造業者・発明家・初代・島津源蔵(しまづ-げんぞう、1839-1894)。仏器三具足製造業・島津清兵衛の次男。当初は鍛冶工をしていた。1860年、木屋町二条に家業・仏具の鋳物業を出店した。1875年、島津製作所(木屋町二条)を創業し、当初は学校教材用の実験器具(真空ポンプ、避雷針など)の製造、販売を始めた。1877年、第1回内国勧業博覧会に錫製の医用ブジー(細い管)を出品し、褒賞を受ける。独学で製作した日本初の有人軽気球(水素ガス)で仙洞御所広場で36m飛揚に成功した。1878年、京都舎密局に招かれたドイツ人科学者・ワグネルに師事する。理化学器械の製法、ドイツ製足踏み式木製旋盤の操作法を学ぶ。1882年、物理器械掲載の『理化器械目録表』を発行する。1886年、月刊『理化学的工芸雑誌』創刊した。1891年、博物学標本の製造を始めた。55歳。
◆2代目・島津源蔵 近現代の実業家・発明家・2代目・島津源蔵(しまづ-げんぞう、1869-1951)。京都生まれ。幼名は梅治郎。初代・源蔵の長男。小学校を2年でやめる。1875年、父が興した個人創業の島津製作所(木屋町二条)で理化学器械の製造を手伝う。独学で理化学を学んだ。1884年、15歳で日本初の静電発電機、ウイムシャースト式感応起電機(「島津の電気」)を独学で製作し、理科教材として使用された。1887年、父の後任として京都師範学校金属工科教師を兼ねる。小学校教員学力検定試験委員に任じられた。1894年、父没後、2代目・源蔵を襲名し島津製作所主になる。弟・源吉、常三郎らと経営にあたる。1896年、第三高等学校・村岡範為馳教授は、X線写真撮影に成功した。島津製作所は実験場所、電源のウイムシャースト式感応起電機を提供し、源蔵、源吉も実験を助けた。1897年、蓄電池製造に成功する。1898年、国内初のX線写真の撮影に成功する。1908年、クロライド式鉛蓄電池(GS蓄電池)を販売開始する。「GS」とは「島津源蔵」のイニシャルに拠った。1908年、国産初の医療用X線装置を完成する。1916年、光学測定器(カセトメータ)の製造を開始した。1917年、島津製作所は株式会社に改組され、社長に就任する。蓄電池部門を独立させ、日本電池(現・株式会社ジーエス・ユアサ コーポレーション)を分離独立し創業した。産業用大型蓄電池の工業的製造に成功し、品質向上、価格低下をはかる。1919年、機械的方法による亜酸化鉛粉末製造に成功する。1920年、易反応性鉛粉製造法を発明した。産業用大形据置き蓄電池の電極のための装置で、欧米各国で特許を得る。1930年、「日本十大発明家」の一人に選ばれた。82歳。
 生涯で12カ国、170件の特許を取得している。
◆石標・碑 ◈資料館の南に石標の「島津製作所創業之地」が立てられている。1938年に島津源蔵の生誕100年記念として立てられている。
 ◈敷地内に「島津製作所創業記念碑」が立つ。1938年に島津源蔵の生誕100年記念として島津製作所従業員により立てられた。
 「源遠流長(げんえん-りゅうちょう)」と刻まれている。意味は「いまや、創業からは遠くなった。だが今後も、島津製作所の事業は川の流れのように末広がりに発展する」になるという。
 揮毫・九鬼隆一(1852-1931)による。隆一は枢密顧問官・男爵であり、哲学者・九鬼周造(1888-1941)の父になる。碑文は書・石田凌風(1882-?)による。
◆建築 創業者の初代・島津源蔵が居住・研究所として使用した建物が残されている。南棟と北棟がある。近代、明治期(1868-1912)前期の町屋建築であり、和洋折衷、町屋の洋風化の一例になる。
 1975年に、島津製作所創業100年を記念し「島津創業記念資料館」が開館した。2011年に新装開館される。1999年にいずれも国の登録有形文化財に認定された。
 ◈「南棟」 (国・登録有形文化財)は、近代、1888年に建てられた。初代・島津源蔵の住宅・研究所として使用され、1919年まで、本店・住居だった。
 伝統的な町家の形式であり、近代的な意匠も取り入れている。2階は土蔵造風で、大きな窓が開く。現在、内部を改装し資料館として使用されている。
 木造2階建、切妻造、桟瓦葺、建築面積138㎡。
 ◈「北棟」(国・登録有形文化財)は、近代、1894年に建てられた。初代・島津源蔵の住宅・研究所として使用され、1919年まで、本店・住居として機能した。
 南棟の北に増築されている。屋根は片寄棟造で南棟よりも棟が高い。大斗肘木状の柱頭飾り、ステンドグラスを用いた欄間、吹き寄せ垂木などの意匠が見られる。
 和風建築、木造2階建、瓦葺、建築面積168㎡。
◆島津製作所 近代、1875年に初代・島津源蔵は、個人企業の島津製作所を創業した。理化学機器の修理・製造業を行う。1897年に蓄電池を製造した。1904年には日本初のクロライド式150A時の据置用蓄電池を製作した。1909年に国産初の医療用X線装置を完成し、2年後には交流電源の大型医療用X線装置を製造する。
 1917年に株式会社に改組し、社長には2代・島津源蔵が就任した。蓄電池部門は日本電池株式会社(現・株式会社ジーエス・ユアサ コーポレーション)として分離・独立された。1925年に、マネキンの試作を開始し、1930年には、日本独自のファイバー素材のマネキンの開発に成功している。1934年に分光写真器、1936年に航空機器(機体部品)の製造を開始した。
 戦後、1947年に、日本初の電子顕微鏡を商品化する。1952年に、 世界初の光電式分光光度計、1956年に航空機部門を開設、日本初のガスクロマトグラフ(GC)を完成した。1961年に、遠隔操作式X線テレビジョン装置、2003年に、世界初の直接変換式FPD(フラット・パネル・ディテクタ)搭載の循環器用X線診断装置を開発した。2005年より、次世代医療技術の分子イメージング機器、2010年より、環境配慮製品の開発などをしている。
 放射線測定器、医療機器のほか、航空機部品、宇宙機器、産業機器、バイオテクノロジー、ライフサイエンス分野など多分野での事業展開をしている。
◆島津創業記念資料館 島津創業記念資料館は、1975年に創業100年を記念して開設された。2011年に新装開館されている。
 展示物は、製作された理化学器械類の初期の医療用X線装置ダイアナ号、剥製丹頂鶴、初期のGS蓄電池(複製、携帯用S2型)、日本現存最古の足踏式木製旋盤、『理化器械目録表』、ウイムシャースト感応起電機、教育用エッキス(X)線発生装置、人体解剖模型、ガスクロマトグラフGC-1A形などがあり、300数十点を所蔵する。  
 2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所技術者・生化学者・田中耕一(1959-)の紹介もしている。


施設は閉館の場合があります。
年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
参考文献・資料 京都市の駒札、ウェブサイト「京都のいしぶみデータベース-京都市」、『京都大事典』、 ウェブサイト「創業記念資料館-島津製作所 」、ウェブサイト「コトバンク」


関連・周辺,relevance&surrounding area  周辺,surrounding area高瀬川   周辺,surrounding area織工場跡  周辺,surrounding area角倉氏邸跡   周辺,surrounding area角倉了以別邸跡(がんこ高瀬川二条苑)   関連,relevanceワグネル顕彰碑   関連,relevance舎密局(せいみきょく)跡  関連,relevance京都博覧会碑・京都の博覧会  関連,relevance 仙洞御所・大宮御所  関連,relevance旧島津製作所河原町別館(フォーチュンガーデン京都)     
京都市内史跡地図 平安京オーバレイマップ・碑・発掘調
map 島津製作所創業之地 〒604-0921 京都市中京区西生洲町478-1,西木屋町通二条下ル 島津製作所 創業記念資料館 phone number075-255-0980
50音索引,Japanese alphabetical order  Hometop 50音索引,Japanese alphabetical order  Hometop
logo,kyotofukoh © 2006- Kyotofukoh,京都風光