六所神社 (北花山六所神社) (京都市山科区)  
Rokusho-jinja Shrine
六所神社 (北花山六所神社) 六所神社 (北花山六所神社)
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石段


拝殿


拝殿

拝殿内部

拝殿




本殿

本殿


本殿

本殿








手水舎


手水舎


境内背後、スダジイの巨木の森


境内付近の山



【参照】東海道線のトンネル



【参照】「山紫水明」の石額



【参照】「古今相照」の石額



【参照】境内東の眺望、東海道線



【参照】東海道線の貨物列車 
 六所神社(ろくしょ-じんじゃ)は山の中腹にある。境内下には、東海道本線のトンネルが貫通している。
 「北花山(きたかざん)六所神社」とも呼ばれている。平安時代には、元慶寺(がんけいじ)の鎮守社として祀られていた。現在は、北花山の産土神として崇敬されている。
 祭神は、伊勢・天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、尾張・熱田大神(あつたのおおかみ)、 山城・賀茂大神(かものおおかみ)、山城・八幡大神(はちまんおおかみ)、大和・春日大神(かすがおおかみ)、近江の日吉大神(ひよしおおかみ)の六神を祀る。
◆歴史年表 平安時代、887年、遍昭(へんじょう)僧正の勧請により創建された。 六神を祀ったことから「六所神社」と称された。元慶寺の鎮守社だった。
 現代、1990年、大鳥居が建立されている。
◆遍昭 平安時代前期の天台宗の僧・歌人・遍昭/遍照(へんじょう、816-890)。男性。俗名は良岑宗貞(よしみねの-むねさだ)、良少将、花山僧正。父・良岑安世、子に素性、由性。 第50代・桓武天皇の孫。左近衛少将、849年、蔵人頭に補され、第54代・仁明天皇に仕え、寵愛を受けた。850年、天皇没直後に出家し、比叡山に入る。叡山座主・円仁に戒を受けた。貞観年間(859-877)、山科花山に元慶寺を創建し座主になる。「花(華)山僧正」とも呼ばれた。869年、紫野・雲林院の別当を兼ね、文芸交流する。885年、僧正になり、天皇に宮中で七十の賀を祝われる。食邑(しょくゆう)100戸、輦車(てぐるま)の勅許を賜る。
 国家、貴族との関係が深かった。第58代・光孝天皇にも仕えた。惟喬親王と交流する。歌人としても知られ、六歌仙、三十六歌仙の一人。小野小町と清水寺で歌でやりとりをした。天狗調伏などの逸話も残る。『古今集』入集。『大和物語』『今昔物語集』『元慶寺遍昭』などに記されている。75歳。
 花山周辺には、遍昭に関わりのある元慶寺、六所神社、福應寺などがある。墓は元慶寺南西(山科区)にある。
◆建築
 割拝殿、本殿がある。
◆北花山 北花山(きたかざん)は、「山科七郷」に一つに数えられる。古くは「山科郷」と呼ばれた。七郷は皇室を本家とした。
 各郷は「本郷」と「組郷」からなり、各郷代表者は「野寄合(のよりあい)」を定期的に開催していた。室町時代後期、の応仁・文明の乱(1467-1477)後、内裏の警備に加わり、関所設置、土一揆にも参加した。
 北花山の郷名は、飛鳥時代、第38代・天智天皇(在位:668-672)の頃に「華頂」に変わった。平安時代前期、794年、第50代・桓武天皇の平安京遷都から「花山」に変わる。安土・桃山時代、1589年に、「上花山」、「下花山」、「北花山」に分割された。江戸時代、寛保年間(1741-1744)に、下花山を合併し「北花山」になった。
 北花山は、近代、1889年の町村制施行で、宇治郡山科村、1926年に治郡山科町、1931年に京都市東山区に編入され、1976年に京都市山科区になった。
◆トンネル 境内の直下に、東西方向に東海道本線(湖西線・琵琶湖線)のトンネルがある。隧道の掘削工事は難工事であり、近代、1914年-1921年に行われた。花山側(東側)の洞門には、右に「古今相照」、左に「山紫水明」の石額が掲げられている。
 境内の東側は眺望が望める。眼下に線路がS字に弧を描いて敷設されている。曲線は、長く連結した貨物列車が止まりやすくするための工夫という。
◆樹木 境内にスダジイの大木がある。
◆年間行事 元旦祭(1月1日)、トント祭(1月第3日曜日)、八朔祭(9月第1日曜日)、放生祭(9月第3日曜日)、宵宮際(10月第3土曜日)、秋季大祭(10月第3日曜日)、御火焚祭(11月第3日曜日)、大祓い式(12月31日)。


原則として年号は西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
年間行事(拝観)などは、中止、日時・内容変更の場合があります。
参考文献・資料 石板説明書き「六所神社の起源と北花山」、『京都山科 東西南北』、『京都大事典』、ウェブサイト「コトバンク」


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map 六所神社(北花山六所神社) 〒607-8471 京都市山科区北花山大峰町  
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