綾戸国中神社 (京都市南区)
Ayatokunaka-jinja Shrine
綾戸国中神社  綾戸国中神社
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第70代・後冷泉天皇の宸筆(しんぴつ)という。


東海道新幹線建設にともなう境内移転についての経緯を記した「記念碑」
 桂川の西、久世に綾戸国(國)中神社(あやと くなか/あやど くなか じんじゃ)がある。現在の境内すぐ西には、新幹線の高架が通る。 
 綾戸社と国中社が合祀されている。社殿の左扉に祀られている綾戸社(宮)の祭神は、災厄の神、祓除神である大綾津日神(おおあやつひのかみ)、大直日神(おほなほひのかみ/おおなほびのかみ)、神直日神(かむなほひのかみ/かんなおびのかみ)。
 合祀されている国中社(宮)の祭神は、素盞嗚尊(すさのおのみこと)。
 馬関係者の信仰を集めている。
◆歴史年表 創建の詳細は不明。
 古くより、綾戸社は上久世の産土神として崇拝されてきた。
 飛鳥時代、第26代・継体天皇(在位507-531)の頃、大堰川(大井川、桂川)の七瀬の祓神として、大井社と呼ばれていたという。
 522年、綾戸大明神として三柱の神が勧請されたという。
 平安時代、965年、955年とも、綾戸社と改称する。
 中世(鎌倉時代-室町時代)、国中社は、牛頭天王社と呼ばれ、蔵王の杜(現在の光福寺蔵王堂)に社地があった。素盞嗚尊の荒御魂(あらみたま)を祀った。
 戦国時代(1467/1493-1573)、国中社が綾戸社の社地に遷され、合祀された。社名も、綾戸国中神社と改称されたという。
 近代以降、綾戸国中神社と呼ばれるようになったともいう。かつての境内は、現在地の南西にあり、西向きの二社殿だった。
 1934年、社殿が室戸台風で倒壊する。
 1936年、現在地の20m北に再建された。南向き一社殿二扉の本殿、拝所となる。その後、拝殿、神饌所が造営される。
 現代、1964年、東海道新幹線建設にともない、東へ移動し、現在地に移されている。
◆綾戸 綾戸社はかつて東寺領上久世庄の綾戸御宮と呼ばれた。(『東寺文書』)
 この綾、アヤの語源は、綾絹(あやぎぬ)ではなく、アユ(鮎)、ト(戸)、鮎の集まる瀬戸、鮎門(あゆと)にあるという。平安時代以来、桂川は桂鮎が名産であり、鮎は神饌として供されていた。鮎の神は大綾津日神(おおあやつひのかみ)だったという。(『京都の地名検証』)
◆駒形稚児 祇園祭(神幸祭、還幸祭)では、当社の久世駒形稚児(ぐぜこまがたちご)が重要な役割を荷う。
 駒形稚児は、紙垂を付けた木製の駒頭(こまがしら)を胸に着ける。これらは、駒形を奉持することにより、稚児が神位を得たことになり、神そのものになることを意味するという。このため、八坂神社の南楼門から騎上のまま境内に入り、拝殿を三巡後、地を踏むことなく本殿に昇殿できる。神酒洗米を勧め、玉串拝礼をして稚児餅を受ける。また、神幸の際に、駒形稚児の到着がなければ、八坂神社の神輿は境内から一歩も出られないといわれ、駒形稚児が神輿を先導し、長刀鉾稚児より格上になる。
 この駒頭は、国中社の駒形のご神体を模しているという。ご神体にまつわる伝承がある。神代の頃、午頭天王(素戔鳴尊)は、山城の地、西の岡訓世の郷がまだ湖水の時、天から降り、この水を切って土地を開いたという。さらに、国の中心付近に、愛馬・天幸駒の頭を、自ら彫刻した符(ふ)を与えたという。符は、素戔鳴尊が新羅に渡海の前に、その形見にしたものだった。
 駒形稚児の関わりは、久世猿楽の祇園会参加以来の慣わしという。祇園祭、八坂神社と綾戸国中神社、久世駒形稚児の関係は重要な意味を持つ。国中社の午頭天王(素戔鳴尊)は、荒御魂(あらみたま)であり、祇園社(八坂神社)の午頭天王(素戔鳴尊)は、和御魂(にぎみたま)とされている。この二神が、祇園祭で一体化することにより、初めて「神秘の極み」になることを意味している。
◆夜叉子講 各家の7歳から10歳の嫡男の、久世郷内でのお披露目の儀式、夜叉子講が執り行われる。
◆年間行事 例祭(5月第2日曜日)、奉告の神事(久世駒形稚児決まる)(6月15日)、稚児社参祈願(祇園祭社参祈願祭)(7月13日)、稚児供奉祈願(祇園祭神幸祭供奉祈願祭)(7月17日)、稚児供奉祈願(祇園祭還幸祭供奉祈願祭)(7月24日)。


*年間行事(拝観)などは、中止・日時・内容変更の場合があります。
*参考文献 『京の古代社寺 京都の式内社と古代寺院』『京都・山城寺院神社大事典』『京都大事典』『史跡探訪 京の七口』『京都の地名検証』


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6月15日、久世駒形稚児の奉告の神事、久世駒形稚児は、氏子の中から選ばれ、当日発表される。駒形稚児は、祇園祭において重要な役目を担う。
 綾戸国中神社 〒601-8212 京都市南区久世上久世町669-2 
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