長福寺 (京都市北区大森)
Chofuku-ji Temple
長福寺 長福寺 
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本堂



本堂、「洛北龍寶山人端堂書」



宝篋印塔(惟喬親王塔)



「文徳天皇第一皇子惟喬親王遺跡」の石標



五輪塔
 大森東町に高い石垣が組まれ、山を背にして長福寺(ちょうふくじ)の本堂が建てられている。石段脇には長福禅寺の寺号碑が立つ。山号は普門山という。惟喬親王の墓と伝えられる塔が立つ。
 臨済宗大徳寺派、本尊は観音菩薩。
◆歴史年表 創建、変遷の詳細は不明。
 江戸時代、明暦年間(1655-1658)初年頃、すでに寺は存在したという。当初は真言宗だったという。
 江戸時代、1640年以降?、東河内村の宗門改は、当寺と大森・寿仏寺が行っていた。 
 1683年、端堂紹粛(たんどう じょうしゅく)により禅宗に改めて創建された。(「禅宗臨済派寺院明細写」)
 元禄期(1688-1704)前後、大徳寺末になり、禅宗に改めたとみられる。
 年代不明、圭峯宗主座元(?-1692)が中興したという。
 1718年、長福寺住持が、無住の寿仏寺(大森)の合併を願い出る。(「宗旨請判覚」・「寿仏寺文書」)
 1788年、寿仏寺維持のため、長福寺の檀家13軒が分配になる。(「寿仏寺文書」)
◆端堂紹粛 江戸時代の臨済宗の僧・端堂紹粛(たんどう-じょうしゅく、?-1713)。大寂法明禅師、克々子。大徳寺226世。大徳寺・正受院2世。1683年、長福寺を禅宗に改め創建したという。84歳。
◆惟喬親王 平安時代中期の皇族・惟喬親王(これたか-しんのう、844-897)。惟高、通称は小野宮、水無瀬宮(みなせぐう)、法名を素覚。第55代・文徳天皇の第1皇子、母は紀氏の右兵衛督(うひょうえのかみ)・紀名虎(きのなとら)の娘・静子。文徳天皇は当初、惟喬親王を皇太子にしようとした。850年、右大臣・藤原良房の娘・明子との間に第4皇子・惟仁(これひと)親王(第56代・清和天皇)が産まれ、惟仁親王が皇太子になった。先例のない皇位継承は、文徳天皇の外祖父・良房への気兼ねと、惟喬親王の母が藤原一門ではなく、紀氏の出自だったためともいう。857年、元服し四品になる。皇位を失った惟喬親王は、858年、大宰師、弾正尹、常陸太守を歴任した。868年、母紀氏のために『法華経』『普賢観経』を書写し冥福を祈った。872年、上野太守などの役職を歴任した。病になり出家し、素覚と号し洛北小野に隠棲する。惟仁親王立太子の際に出家したともいう。岩屋山金峯寺に宮を建て住んだともいう。耕雲入道と名乗り、宮を耕雲寺(高雲禅寺)としたともいう。在原業平、紀有常らも親王の元を訪れたという。その後、病に倒れる。死期迫り、御所の川上の地を避け、さらに北にある小野・大森の地へ移り亡くなったという。歌は『古今和歌集』ほかに入集。54歳。
 詩歌に優れた。皇太子争いについて説話として、良房と名虎は、各々真言僧真雅と真済とに修法を行わせた、両人が相撲をとって決着をつけたともいう。親王は、各地に木地師の祖との伝承が残る。 近江・小椋(おぐら)に隠棲して木地屋の職祖になったともいう。
◆墓 ◈ 「五輪塔」は、かつて20基立てられていた。現在は、完全なものは3基が残る。一つには室町時代、1566年の銘が入る。
 ◈ 「宝篋印塔(惟喬親王塔)」がある。室町時代初期作による。平安時代の第55代・文徳天皇第1皇子・惟喬親王(844-897)の墓ともいう。江戸時代には十三重塔として知られていた。『伊勢物語』中、親王小野郷幽居の伝承により、後世、同名の小野の地に立てられたとみられている。高さ1.6m。
◆宗門改 江戸時代、当寺でもキリシタンの宗門改(しゅうもんあらため)が行われていた。宗門改は、キリシタン弾圧のために、各自が属する宗教を検査した制度であり、1612年、江戸幕府はキリスト教禁制にした。1640年以降、宗門改役が置かれ取締を行った。
 東河内村での宗門改は、当初、長福寺と大森の寿仏寺が行い、後に長福寺のみで行った。


*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献 『京都・山城寺院神社大事典』『京都市の地名』『昭和京都名所図会 4 洛西』『京都大事典』『京都隠れた史跡の100選』 、ウェブサイト「コトバンク」   


関連・周辺安楽寺(北区大森)  関連・周辺寿仏寺  周辺  関連高雲禅寺  関連惟喬神社     

境内よりの景色

地蔵尊

地蔵尊
長福寺 〒601-0145 京都市北区大森東町162  075-406-2411
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