乗願寺(大佛乗願寺) (京都府長岡京市)
Jogan-ji Temple
乗願寺 乗願寺
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本堂


本堂内



本尊の阿弥陀如来坐像



十一面観音立像


法然木像



【参照】近くの峠途中にある石像群



【参照】峠の途中にある孟宗竹の林
 長岡京市の楊谷寺(ようこくじ)へ向かう峠道から別れ、峠を越えた山間の浄土谷に、乗願寺(じょうがんじ)はある。山号は浄土山という。
 西山浄土宗。本尊は阿弥陀如来。
 十一面観音立像は、洛西三十三所観音霊場番外札所。
◆歴史年表 創建、変遷の詳細は不明。
 平安時代、天延年間(973-976)、天台僧・恵心僧都(えしん-そうず、源信)が、この地で修業中に阿弥陀仏の来降を拝んだ。その姿を写して仏像に刻み、草庵を結んだことに始まるという。当初は、伽藍が備わっていたという。(『山州名跡志』)
 その後、荒廃し、堂房は失われる。「釈迦堂」「観音壇」「欄杆房」などの名だけが残ったという。(『山州名跡志』)
 江戸時代、1791年、現在の本堂が建立される。
◆源信 平安時代中期-後期の天台宗の僧・源信(げんしん、942-1017)。恵心(慧信)僧都、横川僧都。大和国(奈良県)に生まれた。父は卜部正親(うらべ-まさちか)、母は清原氏。7歳で父没後、950年/956年、9歳で比叡山の良源に学んだともいう。955年、得度した。956年、15歳で『称讃浄土経』を講じ、第62代・村上天皇により法華八講の講師の一人に選ばれる。だが、母の諫言を守り、名声より聖人になるためとして横川の恵心院に隠棲し続けた。973年、広学竪義になり内供奉十禅師に補せられた。988年、覚超らと二十五三昧会を結び、浄土往生の行に励む。正暦年間(990-995)、霊山院を造営し、華台(けだい)院に丈六弥陀三尊を安置、迎講(むかえこう)を始めた。1004年、公卿・藤原道長の帰依により権少僧都になる。延暦寺六月会の探題になり、栄名を嫌い山門を出なかった。1005年、権少僧都を辞する。恵心院で亡くなる。臨終にあたり、阿弥陀如来像の手に結んだ糸を手にし、合掌しながら入滅したという。76歳。
 良源門下四上足の一人に数えられた。天台宗恵心流の祖とされ良忍、法然、親鸞らに影響を与えた。宋でも高い評価を得る。浄土宗の基礎になり、地獄極楽観を説いた『往生要集』(985)の編者であり浄土教を大成した。「往生の業は、念仏をもって本となす」と説き、貴族、庶民に影響を与えた。著『一乗要決』『観心略要集』など。慶滋保胤(?-1002)と、仏典研究の「勧学会」を主宰し、庶民への仏法を説く。『源氏物語』第53帖、『宇治十帖』第9帖の「手習」巻では、宇治川に入水した浮舟を助けた「横川の僧都」といわれている。(良源弟子の覚超ともいう)。絵、彫刻に優れたという。源信作の和讃「極楽六時讃」がある。 
◆仏像 ◈本尊の丈六「阿弥陀如来坐像」(2.8m)(府指定文化財)は、「大仏(おおぼとけ)」、「浄土谷の大仏」、「西山の大仏」ともいわれ、京都府下でも数少ない大仏の一つになる。 平安時代後期作の定朝様式、恵心僧都(源信、942-1017)の作ともいう。その後の補修も多い。近年に復元された。八角の蓮華上に定印、結跏趺坐する。寄木造、漆箔、玉眼入。 
 現在の幸運が未来永劫に続くことを願う際には右回りに、不運を好転させたい場合は左回りに参拝する。男性は大仏の左膝に触れ、女性は右膝に触れて拝し、阿弥陀如来の慈悲をいただくという。
 ◈左脇侍(向かって右)に「十一面観音立像」に安置されている。札所本尊になる。
 ◈「千手観音立像」が、かつて観音堂の本尊として安置されていた。13世紀以後に光明寺に遷された。
◆建築 「本堂」は、江戸時代、1791年の建立による。大仏の阿弥陀如来像を安置するために軒が高く造られている。須弥壇は幅2.9m、奥行き2.5m。
◆浄土谷 一帯の浄土谷は、すでに平安時代以前に開かれていた。谷の名称は「往昔(そのかみ)恵心僧都閑居ヲ卜(ぼく)シテ浄業ヲ修セル故也」という。(『山州名跡志』)。浄土谷は浄谷とも呼ばれ、恵心僧都(源信、942-1017)の修禅の地という。
 平安時代、9世紀の千手観音立像が出土している。 


*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献・資料 『京都・山城寺院神社大事典』、『昭和京都名所図会 6 洛南』、『京都御朱印を求めて歩く札所めぐりガイド』、『京都府の歴史散歩 下』、『古佛』 、ウェブサイト「コトバンク」


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乗願寺 〒617-0855  京都府長岡京市浄土谷宮ノ谷4  075-957-4148
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