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大善院 (京都市下京区) Daizen-in Temple |
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大善院 | 大善院 |
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 本堂 ![]() ![]() おてらハウス・精進カフェ和香(わか) ![]() ![]() 戦争孤児像(せんそう-こじぞう) |
高倉通佛光寺下ル南側に大善院(だいぜん-いん)はある。仏光寺六院家の一つに数えられる。 真宗仏光寺派の塔頭、本尊は阿弥陀如来。 ◆歴史年表 南北朝時代、建武年間(1334-1338)、武田明信が、当初は今熊野(東山区)に創建し、「南坊(なんぼう)」と称した。 室町時代、1482年、一派分裂の時、6世・覚甚は柱石として仏光寺寺運の挽回に尽くし、宗主・光教上人の信頼を得た。 安土・桃山時代、1586年/1583年、仏光寺本山が豊臣秀吉の請いにより、東山から現在地(下京区)に移る時に、本山に従い現在地に移る。 江戸時代、1633年/1634年、現称の「大善院」に改めた。「中本山」として末寺(下寺)45カ寺を持ったという。 1788年、天明の大火で焼失する。 1864年、禁門の変(蛤御門の変)により類焼し、2つの大火で法宝物などほとんどを失う。 近代、1880年頃、常設の学寮として、大善院に学寮が開設されたという。 1890年頃、東洞院に新校舎が完成し、学寮は移転した。 1910年前後、現在の本堂を建立した。 現代、1996年、現在の庫裏・書院を新築する。 2005年、喫茶・ギャラリー「おてらハウス」が建てられた。 ◆武田明信 南北朝時代の僧・武田明信(たけだ-みょうしん、?-?)。詳細不明。男性。父・武田信忠。仏光寺第7代・了源の長弟になる。建武年間(1334-1338)、南坊(大善院の前身)を開く。了源が本山の寺基を東山汁谷(しるたに、渋谷)の地に移した時、上人に従い同地に留まり道場を草創した。 ◆本尊 本尊は本堂に「阿弥陀如来」を安置している。 ◆仏光寺六院家 室町時代後期、1482年に仏光寺14世・経豪(蓮教、1451-1492)が仏光寺を去り、多くの末寺と共に蓮如(1415-1499)に帰参した。山科に新寺の興正寺を創建した。この時、仏光寺にあった塔頭48坊のうち、42坊が経豪に随従したとされる。 仏光寺に残った六坊(六院)が「六院家」と呼ばれた。大善院(南坊)のほか、光薗院(新坊)、長性院(西坊)、久遠院(中坊)、教音院(奥坊)、昌蔵院(角坊)になる。 ◆戦争孤児像 「戦争孤児像(せんそう-こじぞう)」は、おてらハウス前に祀られている。台座に「いのち つなげて」と刻まれている。像は戦争のない平和な世界を願い、日本の戦争孤児の歴史を伝えるために立てられたという。 地蔵は、5つの小さな地蔵が乗る地球を両手で抱えている。5つの地蔵が意味するのは、「戦災孤児」、「沖縄の戦場孤児」、「原爆孤児」、「引揚・残留孤児」、「混血(国際)孤児」を表しているという。 ◆戦災孤児 近代、太平洋戦争(1941-1945)の直後に、戦災孤児を一時的に保護した公的施設「伏見寮」(伏見区)があった。この孤児ら8人の遺骨・遺髪を当寺で保管してきた。 2015年から新型コロナ禍は除き、追悼法要(8月)が営まれてきた。2025年に関係者の高齢化などにより最後の法要になった。 今後、遺骨・遺髪は、京都市内の墓地に埋葬する予定という。 ◆伏見寮 近代、1941年に地域の篤志家が社会施設「社会館」(伏見区)を開設している。 現代、1947年以前/1946年/1947年に「伏見寮(京都府立要保護児童一時収容所)」は、伏見区舞台町38に創設されたとみられている。戦後になり、京都府が社会館を借受戦争孤児の一時保護施設とした。また、1949年4月に府立伏見児童相談所に敷設され、路上生活児の一時保護所として開設されたともいう。京都府立伏見寮(第一寮)(幼児-12歳)、第二伏見寮(13歳-18歳)の2つの寮があり、各寮に100人以内を収容し、児童の衣食住を保障していた。 1948年の児童福祉法施行に伴い、京都府立伏見児童相談所と一時保護所に改組されている。1954年に廃止された。 ◆おてらハウス 現代、2005年12月に境内に喫茶・ギャラリー「おてらハウス・精進カフェ和香(わか)」が建てられた。貸ギャラリーであり、1階ではカフェも営業している。 ❊年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。 ❊参考文献・資料 ウェブサイト「大善院」、『京都大事典』、ウェブサイト「産経WEST 2025年8月22」、ウェブサイト「レファレンス協同データベース2020年8月13日」、ウェブサイト「神殿大観」、ウェブサイト「コトバンク」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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