大岩神社 (京都市伏見区)
Oiwa-jinja Shrine
大岩神社 大岩神社
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竹林の中の参道
















石鳥居、堂本印象作



石鳥居
 大岩山(184m)の中腹より山頂付近にかけて、大岩神社(おおいわ-じんじゃ)の境内になっている。社殿、お塚などが複数点在している。かつて、「大岩大明神」とも呼ばれた。現在、一部の社殿は倒木被害などにより荒廃が進んでいる。
 祭神は、山頂付近に巨岩の大岩(男神)、小岩(女神)の二神石を祀る。
 かつて、胸から上の病、結核治癒、心の病(ノイローゼ)平癒などの篤い信仰を集めた。特に、致死率の高い病だった結核感染者は、人里離れた当社に参詣した。治癒するとお礼の小絵馬を社殿に奉納していた。
◆歴史年表 創建、変遷の詳細は不明。
 古来より、「難病の神様」といわれ信仰された。
 近世(安土・桃山時代-江戸時代)、創祀されたという。
 江戸時代、大岩、小岩の間に不動明王が祀られていた。
 江戸時代末-近代、明治期(1868-1912)初期まで、社殿の火災が続く。その際に社殿、古文書も焼失したという。その後、再建される。
 近代、1868年、神仏分離令以後、大岩大神、小岩大神と呼ばれる。不動明王は滝の行場に遷された。
 現代、1962年、日本画家・堂本印象作の石鳥居が奉納された。
◆堂本印象 近現代の日本画家・堂本印象(どうもと-いんしょう、1891-1975)。本名は三之助。京都生れ。1910年、京都市立美術工芸学校図案科を卒業した。西陣織の織物工房で図案描きに従事した。1918年、日本画家を志し、京都市立絵画専門学校に入学する。研究科に進み、1924年、修了した。在学中に西山翠嶂(すいしょう)に師事した。1919年、初出品の「深草」が第1回帝展に入選する。1921年、「調鞠(ちようきく)図」が第3回帝国美術院賞特選を受賞した。1924年、帝展審査員。1925年、「華厳」が第6回帝展美術院賞を受賞する。この頃より、寺院襖絵などを手掛けた。1930年、京都市立美術工芸学校の教諭になる。1936年、京都市立絵画専門学校教授になる。私塾東丘社の主宰者として後進を育成した。1944年、帝室技芸員。戦後、日展を中心に活躍した。1950年、芸術院会員、1952年、イタリア、フランス、スペイン、西ドイツ、スイスなどを訪れた。1955年以降、抽象表現に入る。1961年、文化勲章を受章した。1963年、大阪カテドラル聖マリア大聖堂の壁画「栄光の聖母マリア」は、ローマ教皇ヨハネス23世より聖シルベストロ文化第一勲章を受章した。1966年、自宅近くに、自作展示の堂本美術館(北区)を設立した。83歳。
 没後、1991年、美術館、所蔵作品は京都府に寄贈される。1992年、京都府立堂本印象美術館として開館した。
◆鳥居 境内には、堂本印象(1891-1975)作による2基の石鳥居が立てられている。1962年に建立された。印象と母が当社の熱心な信者だったという。病平癒したため、お礼に奉納したという。
 石工は中村広次郎による。角柱であり、地蔵、武人、女神など抽象的な造形の人物像、動物像、紋様などが浮彫りされている。
◆大岩山 境内のある大岩山は、京都市内の南東に位置している。伏見区と山科区の区境にあり、標高は184mある。古生層の山になる。山は、伏見の地下水の水源の一つという。 
 植物は、シャガ、フユイチゴ、ヤブミョウガ、シュウカイドウ、ミズヒキソウ、コクラン、ミゾソバ、モチツツジ、ヒヨドリバナ、クサギ、コウゾリナ、ヤブジラミ、アキノノゲシ、ショウジョウバカマ、カラスウリ、ウワミズザクラ、コヤブタバコ、ヤマザクラなどが確認されている。タヌキが生息しているという。
 安土・桃山時代、1582年、山崎の戦いでは、豊臣秀吉に敗れた明智光秀(1528-1582)は、この山を越えて小栗栖に向かったともいう。池にはその時の武具が沈んでいるともいう。
 伝承として、深草の少将は、この山を越えて山科に通っていたともいう。


*近年の台風被害などで境内はかなり荒廃し、周辺の山林の様相も一変しています。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。

*参考文献・資料 『京都大事典』、『稲荷信仰と宗教民俗』、「伏見環境チーム」表示板 、『山科事典』、ウェブサイト「コトバンク」    


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滝場

滝、毘沙門天像、木の根に覆われている。

社殿、こちらも荒廃している。

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権太夫大神

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大岩神社

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手水舎

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大岩神社

大岩神社

大岩神社、社務所、荒廃している。

大岩神社石鳥居、これも堂本印象作。

大岩山よりの西の眺望、愛宕山、西山、京都市街地、晴れていれば大阪市街地も見渡せる。
map 大岩神社 〒612-0817 京都市伏見区深草向ケ原町89-2
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