泰勝寺 (京都府八幡市) 
Taisho-ji Temple
 泰勝寺  泰勝寺 
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「松花堂 泰勝寺」の寺号


「松花堂旧跡」の石標



 石清水八幡宮、男山東麓にある泰勝寺(たいしょうじ)の門前には、「松花堂旧跡」の石標が立つ。松花堂昭乗の菩提寺になる。
 臨済宗。 
◆歴史年表 創建の詳細不明。
 江戸時代、この付近に、松華堂昭乗の里坊「松花堂」があったともいう。昭乗の墓があったという。
 近代、1868年、神仏分離令後の廃仏毀釈により、八幡宮社殿、仏像の破却、移転が相次いだ。
 1920年、荒廃していた昭乗の墓を保存するために、保存会「松花堂会」が結成された。熊本の細川家菩提寺・泰勝寺の名を譲り受け現在地に建立されたという。
◆松花堂昭乗 安土・桃山時代-江戸時代前期の真言宗学僧・書画家・歌人・松花堂昭乗(しょうかどう-しょうじょう、1582/1584-1639)。姓は喜多川、幼名は辰之助、通称は滝本坊、別号に惺々翁・南山隠士など。摂津国(大阪府)堺に生まれたともいう。幼少期を兄・中沼元知の家で送る。近衛信尹に仕えた。1600年、山城国石清水八幡宮の滝本坊実乗のもとで社僧になり、真言密教を修め阿闍梨法印の位に就く。1627年、師の跡を継ぎ滝本坊住職になる。1624年、滝本坊が焼失し、弟子に譲り、泉坊に移り猩々翁(しょうじょうおう)と号した。1637年、男山の山中泉坊に草庵「松花堂」を結び、松花堂と号し隠遁した。
 寛永文化の担い手として、書は近衛竜山に御家(おいえ)流、大師(だいし)流に学び、松花堂流、滝本流といわれた。「寛永の三筆(ほかに本阿弥光悦、近衛信尹)」の一人になる。画は狩野山楽に学ぶ。宋の牧谿(もっけい)を研究した。水墨画に「葡萄に鶏図」がある。茶は、「きれい侘び」の小堀遠州につき、収集した茶道具は「八幡名物」と呼ばれた。連歌、生け花の心得もあった。金森宗和、沢庵宗彭、石川丈山、本阿弥陀光悦、佐川田昌俊、烏丸光広、片桐石州、佐久間真勝、江月和尚とも親交があった。56歳。墓は泰勝寺(平谷町)にある。
 1615年、豊臣家滅亡で大坂城を脱出した山楽は、昭乗のもとに一時身を隠した。昭乗、九条家、徳川秀忠らの尽力により恩赦になり京都に帰ることができた。
 男山の山中泉坊に草庵「松花堂」を結び隠遁した。近代、1868年、神仏分離令後の廃仏毀釈により、神仏混淆の坊舎は破却され、二転した。現在、松花堂は、八幡市立松花堂庭園に移築されている。
◆茶室 松花堂昭乗が男山で利用していた茶室「閑雲軒」が境内に復元されている。
◆庭園 本堂前、東、南に枯山水式の「南天招福の庭」がある。幾種かの南天が植栽され、石橋、舟石が配されている。三途の川より浄土へ船出する様を表している。南天は「難を転じる」に通じることから南天(難転)招福の庭と呼ばれている。
◆墓 五輪卒塔婆の松花堂昭乗の墓が境内にある。
 墓は男山山麓の現在地にあったという。その後、保存会が結成され、寺を建立し、墓を保存したという。
◆松花堂弁当 茶席「閑雲軒」では、「松花堂弁当」が出される。
 弁当は、昭乗の愛用していた絵具箱(煙草盆)を模して作られたという。もとは、農家が作物の種入れなどに使う物入れだった。昭和期(1926-1989)初期、「吉兆」創業者・湯木貞一(ゆき ていいち、1901-1997)は、弁当箱として利用することに着想を得た。4種の懐石料理を納めて供し人気を博した。
◆泰勝寺 熊本の泰勝寺は、江戸時代、1611年、小倉藩主・細川忠興(1563-1646)が、父・幽斎(藤孝、1534-1610)の追善のために、当初は小倉(北九州市)に建立した。
 1633年、忠興は八代(熊本県)に再度移す。1636年、熊本藩初代藩主・忠利(1586-1641)は現在の下立田(熊本市)に新たに泰勝院を建立した。以後、細川家菩提寺となる。
 1646年、忠興没後、八代の泰勝寺は廃され、下立田の泰勝院は瑞雲山泰勝寺に改められた。近代、1868年、神仏分離令後の廃仏毀釈により、細川氏は神道に改宗したため泰勝寺は廃された。以後、旧境内は立田別邸と称された。
 墓地には、初代藤孝(幽斎)・夫人蘭香、2代忠興・ガラシャ夫人御廟、熊本藩最後の藩主14代・護久(1839-1893)、歴代住職、宮本武蔵の供養塔などが立つ。
◆年間行事 公開日(正月三が日)、正乗忌(11月11日)。


*要事前予約
*年間行事は中止・日時・内容変更の場合があります。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献・資料 『京の名墓探訪』、『八幡町誌』 、ウェブサイト「コトバンク」   


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泰勝寺 〒614-8091 京都府八幡市八幡平谷18    075-981-0056
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