国立京都国際会館 (京都市左京区)  
Kyoto International Conference Center
国立京都国際会館
国立京都国際会館 
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北西側、正面

北西側


北西側


北西側

北西側


南東側

南東側

南東側

南東側


北東側台形の構造体

 洛北の国立京都国際会館(こくりつ-きょうと-こくさいかいかん)は、日本で最初の国立の会議施設になる。運営は、公益財団法人国立京都国際会館による。会館では、過去に重要な国際会議が数多く開催されている。
 設計は近現代の建築家・大谷幸夫による。
◆歴史年表 現代、1963年、国が主催し公開懸賞競技設計(コンペティション)で、建築家・大谷幸夫の応募作品が最優秀賞を受賞した。   
 1963-1966年、第1期(総会議場など)の新築工事が行われる。
 1966年、竣工した。
 1967年、会館本館は日本建設業連合会の「BCS賞」を受賞した。
 1969年-1971 年、第2期(プレスセンターなど)の増築が行われた。
 1982年-1985年、第3期(イベントホール・ロッジ)の増築が行われた。
 1988年、展示棟で「BCS賞」を受賞する。
 1993年、ロングライフビル推進協会の「BELCA賞」を受賞した。
 1996年-1998年、第4期(ANNEX棟・地下鉄連絡通路)の増築が行われる。
 1998年、建設省(現・国土交通省)の「公共建築百選」に選定される。
 1999年、DOCOMOMO Japanの「日本の近代建築20選」に選定され、
 2000年-2001年、第5期(外構整備工事・歩道橋・歩廊)増築が行われる。2000年に日本音響家協会の「優良ホール100選」に選定されている。
 2003年、9月、「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に引き継がれた。
 2018年、ニューホールが建てられた。
◆大谷幸夫 近現代の建築家・大谷幸夫(おおたに-さちお、1924-2013)。東京生まれ。1946年、東京大学第一工学部建築学科を卒業し、大学院特別研究生(旧丹下健三研究室)に入る。1951年、同大学院を修了した。引き続き丹下の下で研修し、広島平和記念公園・記念館、旧東京都庁舎などの設計に参加した。1956年、建築家の運動体「五期会」の設立に参加し、中心的な存在になる。1960年、丹下より独立し、自宅で麹町計画を立案する。1961年、設計連合を設立した。1963年、国立京都国際会館のコンペで最優秀賞を獲得した。1964年-1984年、東京大学工学部都市工学科助教授に就任し、都市設計論、都市設計演習を担当した。 1967年、大谷研究室が発足する。1968年、アメリカ合衆国建築家協会の「汎太平洋建築賞」を受賞した。1971年、東京大学工学部都市工学科助教授に就任した。1973年-1987年、東北大学工学部講師を兼任し、建築計画論を担当する。1982年-1987年、神戸大学大学院自然科学研究科講師兼任し、都市設計論を担当した。1983年、金沢工業大学の一連の作品により「建築学会賞」を受賞した。1983年-1984年、千葉大学工学部建築学科教授兼任で、居住学・居住学特論を担当する。 1989年、千葉大学を定年退官し、株式会社「大谷研究室」代表になる。1997年、金沢工大の一連の建築で「日本建築学会大賞」を受賞した。「都市政策を考える会」代表をつとめた。著『空地の思想』(1979)、『大谷幸夫建築・都市論集』(1986)など。88歳。
 丹下の下で広島平和記念公園・平和記念資料館(1955)、東京都庁舎(1957)などの設計に関与した。主な作品は東京都児童会館(1961)、天照皇大神宮教本部道場(1964-)、国立京都国際会館(1966-)、金沢工業大学本館(1969)、沖縄コンベンションセンター(1987)、千葉市美術館・中央区役所(1994)など。受賞も多数。
◆剣持勇 近現代のインテリアデザイナー・剣持勇(けんもち-いさむ、1912- 1971)。東京府で生まれる。1932年、東京高等工芸学校木材工芸科(現・千葉大学工学部デザイン学科)を卒業し、商工省(現・経済産業省)工芸指導所に入る。来日中の建築家・ブルーノ・タウトに師事した。1952年、プロダクトデザイナー・渡辺力、インダストリアルデザイナー・柳宗理と「日本インダストリアルデザイナー協会」を結成する。1955年、「剣持勇デザイン研究所」を設立する。1958年、ブラッセル万国博で建築家・前川国男らと金賞を受賞した。1964年、代表作の藤家具のラウンジチェア「YMK長岡」は、ニューヨーク近代美術館の「20世紀デザインコレクション」に選定された。1971年、日本航空ボーイング747型機インテリアデザインは、「日本インテリアデザイナー協会協会賞」を受賞する。ほか受賞は多数ある。自死した。59歳。
 作品・活動は、庁舎、会議場、企業オフィス、公共交通施設空間、ホテル、店舗・ショウルーム、乗り物、家具、プロダクト、サイン、研究活動など多岐にわたり多数の作品がある。1966年、国立京都国際会館の家具設計を行っている。
◆建築 国立京都国際会館の設計は大谷幸夫による。1963年の公開懸賞競技設計(コンペティション)で、195点の応募作品の中から最優秀賞に選ばれ、出世作になった。戦後の3大コンペ(ほかに東京・国立劇場、最高裁判所)の一つになる。1966年に竣工する。その後も、増築が続けられている。
 建物は、周辺の自然風景(比叡山、宝ヶ池)との調和が重視された。日本古来の合掌造と現代建築が融合している。ブルータリズム(1950年代イギリスでのコンクリート打放しによる粗々しい表現)の典型とされている。コンクリート打放しであり、基本的な断面は台形(三角形)・「A」字形の架構になる。農村に見られる稲掛から着想されたという。傾斜は22度であり、このため、下層ほど巨大な空間が可能になり、国際会議場としての使途に対応した。上部には小規模の会議室が配された。さらに、逆台形・「V」字形の構造も取り入れる。この「A」字形、「V」字形が全体として統合された巨大な構造になっている。
 外観は、壁面に目地が施され、長方形・六角形の連続した窓が開けられている。壁面から飛び出した構造体、水平性の梁による強調などの特徴が見られる。
 V字形の構造は、建物内部にも影響している。エントランスの壁面は垂直ではなく、菱形に傾斜している。メインラウンジでは、上部に空間の広がりを見せ、落ち着いた空間が造り出されている。大会議場(2000人)、4議場、大小のロビー、展示室、事務室などの施設がそれぞれ自立して構成された。延床面積は45,764㎡。
 当初より建物の拡張の可能性が示唆され、実際に竣工後も増築が続けられている。
 ◈第1期は1963年-1966年は設計・大谷幸夫による。総会議場(本館)など会議施設、展示施設、宴会場、多目的施設の新築、地下1階地上6階 、 延床面積27582㎡ 。
 ◈第2期は1969年-1971年にプレスセンターなどの増築、地下1階地上3階 、延床面積7500㎡。
 ◈第3期は1982年-1985年に設計・大谷幸夫による。イベントホール・ロッジの増築 、地下1階地上3階、 延床面積 8608㎡。
 ◈第4期は1996年-1998年に設計・大谷幸夫(大谷研究室)による。ANNEX棟(会議場、展示施設、多目的施設)・地下鉄連絡通路の増築、地下1階地上3階 、延床面積3700㎡。
 ◈第5期は2000年-2001年に外構整備工事・歩道橋・歩廊の増築、 地下鉄連絡通路と本館を屋根付きの歩道橋と歩廊で連結する工事。
 ◈2018年に設計・日建設計により、ニューホール(式典・表彰式、パーティー、イベント、展示・商談会など)が竣工した。延床面積4500㎡。
 受賞歴は、1967年、会館本館は日本建設業連合会の「BCS賞」を受賞した。1988年、展示棟で「BCS賞」を受賞する。1993年、ロングライフビル推進協会の「BELCA賞」を受賞した。1998年、建設省(現・国土交通省)の「公共建築百選」に選定される。1999年、DOCOMOMO Japanの「日本の近代建築20選」に選定され、2000年、日本音響家協会の「優良ホール100選」に選定された。2003年、「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に引き継がれた。
◆調度品 ラウンジに、近現代のインテリアデザイナー・剣持勇事務所による六角形の椅子がある。
◆庭園 建物の南西に日本庭園があり、池泉の「幸が池」、植栽よりなる。茶室「宝松庵」がある。
 南西側に宝ヶ池、東側に比叡山の山容が見える。


原則として年号は西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
参考文献・資料 ウェブサイト「大谷研究室」、『京都のモダニズム建築』、『関西のモダニズム建築20選』、『もうひとつの京都-モダニズム建築から見えてくるもの』、ウェブサイト「剣持デザイン研究所」、ウェブサイト「コトバンク」


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