先斗町歌舞練場 (京都市中京区)  
The Ponto-cho Kaburen-jo Theater
先斗町歌舞練場 先斗町歌舞練場
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先斗町歌舞練場、東側


西側、玄関






鬼瓦

ボーダータイルを用いた「なまこ壁」





 先斗町歌舞練場(ぽんとちょう-かぶれんじょう)は、三条大橋西詰南側にある。先斗町お茶屋営業組合の所有で歌舞練場、検番、女紅場が入る。舞妓・芸者の技芸の稽古場、発表の場として利用された。
 近現代の建築家・木村得三郎が設計し、「東洋趣味を加味した近代建築」と賞賛された。
◆歴史年表 近代、1900年/1902年、6月、平安奠都(てんと)1100年記念として歌舞練場が設立され、当初は木造で建てられた。
 1925年、現在の2代目歌舞練場が着工される。
 1927年、竣工した。
 1933年、改修された。社公ダンス取締強化の際にも、特殊ホールとして公認されている。
 現代、第二次世界大戦後、進駐軍が一時摂取した。
 1951年、増築された。
 1953年、8月、改装し、新装開場している。
 2011年、6月、「京都の近代建築を考える会」の「市民が選ぶ文化財」に選定された。
◆木村得三郎 近現代の建築家・木村得三郎(きむら-とくさぶろう、1890-1958)。宮城県仙台市生まれ。1914年、東京美術学校を卒業し、大林組に技師として入社した。東京支店設計部長を経て、1944年、建築技術部長になる。1945年、退社した。1930年-1931年、欧米各国へ建築視察のため出張した。「劇場建築の名手」といわれた。 68歳。
 作品に、大阪松竹座(1923年、現存)、歌舞伎座(1924年)、先斗町歌舞練場(1927年、現存)、東京劇場(1930年)、日本劇場(1933年)、弥栄会館(1936年、現存、高岡産業博覧会美術館パビリオン (1951年、高岡市立博物館本館として現存)などがある。
◆先斗町歌舞練場 ◈ 先斗町お茶屋営業組合所有の先斗町歌舞練場は、三条大橋西詰南にある。当初は、1900年/1902年に木造で建てられた。
 ◈ 現存するのは2代目で、1927年に建てられた和洋折衷の建物になる。設計は木村得三郎による。「東洋趣味を加味した近代建築」と賞賛された。1933年に改修され、舞台、観覧席が木造より鉄筋コンクリート造になる。戦後は進駐軍のビアホールとしても利用されている。1951年、観覧席を桟敷から椅子式に変えた。この時、増築も行われる。1953年に客席、舞台、花道、階段などを改装している。
 歌舞練場は、鴨川をどりの会場として使われ、通常は芸妓・舞妓の踊り、鳴物・唄などの練習場になっている。2011年6月に、「京都の近代建築を考える会」の「市民が選ぶ文化財」に選定された。
 西側玄関の1階部分の外壁は、装飾陶板、ボーダータイルを用いた「なまこ壁」風の意匠になっている。その上の部分は、茶色のスクラッチ・タイルという横縞(横方向に引掻いた)のタイルが使われている。建築家・F.L.ライト(1867-1959)の「ライト様式」といわれる水平線を強調し、単一的なパターンを繰り返す装飾になっている。なお、ライトは、1922年に帝国ホテルを建てており、当時としては最先端の様式美だった。タイルは、泰山製陶所(南区東九条)製造の泰山タイルを用いた。1917年に池田泰山(泰一、1891-1950)によりに設立された。
 東側の窓は大振りで、ベランダ周囲に白い石材による装飾がある。軒の瓦、八角形の窓に日本的な意匠を取り入れた。
 内部は1階北側に公演室、2階北側の公演室は吹き抜けになる。3階に大座敷、4階に座敷がある。4階の展望室には、古材を用い、床には色タイルを敷いている。
 設計顧問・武田五一、設計・施工は大林組(木村得三郎)。鉄筋コンクリート4階建(地上4階、地下1階)。屋根は南側4階は寄棟、北側3階部分は切妻造、緑色の釉薬による陶瓦葺。間口20間(40m)、側面15間(32m)。総工費100万円。
◆鬼瓦 歌舞練場の屋根には鬼瓦が据えてある。中国の蘭陵王(らんりょうおう、高長恭)の舞楽面を型取っており、先斗町の繁栄を祈念した守り神という。
 中国・北斉の皇族・蘭陵王(らんりょうおう、541-573)は、高長恭(こう-ちょうきょう)といい、蘭陵武王、羅陵王(らりょうおう)の王号でも知られた。
 舞楽には「陵王」がある。蘭陵王はあまりにも眉目秀麗だったため、戦の際には敵を威圧するために、龍の仮面を被り戦い勝利したという。その故事に因み、勇壮、華麗な舞として舞楽中で最も知られている。


原則として年号は西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
参考文献・資料 『京都大事典』、『京都の洋館』、ウェブサイト「先斗町歌舞練場」、ウェブサイト「京都の近代建築を考える会」、ウェブサイト「コトバンク」


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map 先斗町歌舞練場 〒604-8003 京都市中京区橋下町130番外,先斗町通三条下ル phone 075-221-2025 
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