大坂屋与兵衛の写場跡(鍵善良房) (京都市東山区)  
Ruins of photo studio of Osakaya,Yohee
大坂屋与兵衛の写場跡(鍵善良房) 大坂屋与兵衛の写場跡(鍵善良房)
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鍵善良房


鍵善良房


鍵善良房


鍵善良房

鍵善良房
 京菓子の老舗「鍵善良房(かぎぜん-よしふさ)」付近は、江戸時代後期-近代の写真師・大坂屋与兵衛(おおさかや よへえ、堀真澄)の写場(写真館)跡になるという。
◆歴史年表 江戸時代後期、1865年、3月、大坂屋与兵衛は、写真館「西洋伝方写真処」(寺町通仏光寺下ル恵比須町)を創業した。
 その後、祇園石段下(「鍵善良房」付近)に移り、「ぎおん出店写真場」を開業した。以後、花街に出入りした勤皇志士、佐幕らの写真を撮った。
 2021年、美術館「ZENBI」が開館した。
◆大坂屋与兵衛 江戸時代後期-近代の写真家・大坂屋与兵衛(おおさかや-よへえ、1826-1880)。幼名は松次郎、堀真澄(ほり-ますみ)。父は与兵衛、母はしな。1838年、父が亡くなる。大坂の廻船問屋に奉公に出る。ガラス師・万屋庄三郎に付き、ガラス製造の職人として10年間修行した。26歳で唐物雑貨(寺町仏光寺下ル)を商う。京都で「大坂屋」と称し、父の「与兵衛」を襲名した。「大与」(丸太町通堺町西入ル鍵屋町堺町御門町)の名でガラス業を営む。砂金玉の製造により莫大な富を得た。蘭学者・辻礼輔に写真化学を学ぶ。医師・殖産家・明石博高(あかし-ひろあきら)らに理化学を学ぶ。1863年、紙写真の実験製造に成功した。1865年3月、京都に写真館「西洋伝方写真処」(寺町通仏光寺下ル恵比須町)を創業した。湿板写真の撮影を行う。その後、御所への出入りを許される。1867年、仁和寺の宮還俗の儀式に際して写真撮影する。1876年、京都府舎密(せいみ)局御用掛に命じられる。1880年、第9回京都博覧会の品評方(審査員)を務めた。55歳。墓は西大谷(東山区)にある。
 当初は暗室は大八車で移動した。後に「暗袋」を考案する。湿板写真の乾燥防止のために、感光膜面に蜂蜜を用る工夫を考案した。与兵衛が記した『丙寅入日記覚帳』に、写場を利用した人数の記載がある。京都最古の営業写真師の開祖といわれ、多くの志士を撮影した。
◆顧客 大坂屋与兵衛(堀真澄)の写場を、志士・坂本龍馬(1835-1867)、新撰組組長・近藤勇(1834-1868)、医師・官僚・長岡謙吉(1834-1872)、志士・中岡慎太郎(1838-1867)、自由民権家・実業家・岡本健三郎(1842-1885)らが利用した。
 江戸時代後期、1864年に暗殺された思想家・兵学者・佐久間象山(1811-1864)の遺骸の懐中には、暗殺当日に与兵衛に教えられた湿板写真の薬方を記した懐紙があった。これが象山の絶筆になる。
◆鍵善良房 京菓子の「鍵善良房」の創業は江戸時代、享保年間(1716-1736)という。茶人、僧侶、お茶屋・料亭の文人墨客・旦那衆・花街の女性たちにも好まれてきた。
 2021年に、鍵善良房は美術館「ZENBI」(京都市東山区祇園町南側570-107)を開館させた。黒田辰秋(1904-1982)(重要無形文化財保持者)作の葛切りを入れた螺鈿容器、菓子重箱など40点を展示している。
 鍵善良房12代当主・今西善造(1904-1943)は、1932年に黒田に本店の「大飾り棚(幅3.3m、高さ2.3m)」の制作を依頼した。木目の美しさを表現するために、拭き漆の手法を用いている。その後、今西は黒田に菓子器などの制作も依頼するようになった。


原則として年号は西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
参考文献・資料 『京都幕末維新かくれ史跡を歩く』、『写真事始め』、ウェブサイト「日本写真学会誌 2004年67巻2号 知恩院・京都写真発祥の地 - 堀内信重の業績 -」、ウェブサイト「コトバンク」


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京都市内史跡地図 平安京オーバレイマップ・碑・発掘調
 
map 鍵善良房 四条本店  〒605-0073 京都市東山区祇園町北側264
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