


拝殿


拝所

拝所


本殿

末社

末社

末社・蔵王社


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久御山町野村に常盤神社(ときわ-じんじゃ)はある。
かつて、「牛頭天王社」「野村神社」とも呼ばれた。「鉢巻飯(はちまき-めし)の神事」で知られている。
◆歴史年表 創建、変遷の詳細は不明。
江戸時代、「牛頭天王社」と称し、東西23間、南北80間の広大な境内があった。八幡山橋本坊末寺の神宮寺・長福寺、地蔵院、蔵王権現社が建立され、神仏混交の神事が行われていた。
近代、1868年、神仏分離令後、牛頭天王は仏号であるとして「野村神社」に改められた。境内の長福寺は廃され、地蔵院は拝所を西向きに変えて神社と分離された。広大な境内地の大半は上地を命じられ、433坪(1431㎡)が残された。
1881年、3月、「常盤神社」に改称している。
現代、1993年、10月より、新・改築工事が行われる。
1994年、9月18日、還宮祭が執行された。
◆文化財 江戸時代前期、寛文六年(1666年)九月銘の瓦製狛犬があるという。
◆祭礼 ◈「春祭り」(3月6日)では、「鉢巻飯(はちまき-めし)の神事」が執り行われる。
古く、境内で弓を射る神事もあったという。江戸時代前期、1690年以降の近世文書では「御弓事」と呼ばれる神事だった。白米を本社、末社・若宮社、蔵王社、稲荷社に供えた。蔵王社は水分(みくまり)大明神を祀り、雨乞いの神になる。訛って「らおさん」と呼ばれていた。らおさんには別に新酒1対、飯3升を供え、高張提灯を左右に立て、市殿(いちんど)が神楽を奉納した。
蔵王社に供える神饌は、鉢巻飯と呼ばれた。海の幸・山の幸・細縄を巻いた細長い握り飯(長さ15㎝)になる。ある時、牛頭天王(素戔嗚尊)のお告げがあった。人は何時も頭に鉢巻を締めている気持ちで、額に汗して仕事に精を出すことを忘れないようにとし、勤労の尊さを説いたことに因んでいる。
現在は、本社、蔵王社、地蔵堂に鉢巻飯を供える神事が続けられている
◈「秋祭り」(10月16日)では、 頭芋(里芋の親芋)を台にした竹串に、柿・栗・柚を刺した神饌が供えられる。
◆年間行事 春祭り(3月6日)、秋祭り(10月16日)。
❊年間行事(拝観)は中止、日時・場所・内容変更の場合があります。
❊年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
❊参考文献・資料 久御山町郷土史会の説明板、「京都府の地名」、「広報くみやま 2005年10月1日」、ウェブサイト「久御山町」
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