月光稲荷神社 (京都市中京区)
Gekko-inari-jinja Shrine
月光稲荷神社 月光稲荷神社 
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「月光稲荷大明神」の神号扁額







 西ノ京西月光町(にしげっこうちょう)に、月光稲荷神社(げっこう いなり じんじゃ)はある。当社は、江戸幕府の天文台「京都西三条台改暦所」と関わりがあるという。
 祭神は、月光稲荷大明神。
◆歴史年表 江戸時代、1795年頃、字、月光の地が幕府天文測量用地になった。敷地の西方に屋敷神の稲荷社が祀られていた。
 1798年、用地、建物を二条御城廻(にじょうおしろまわり)にが引き取られ、建物は仕切り直し住宅として年寄、小規模の農家が移住した。。
 1839年、稲荷社は西三条台の南東部(現在地)に遷され、月光稲荷神社と称した。
◆改暦所・暦法・子午線 現在の月光稲荷神社の北側に、天文台の「京都西三条台改暦所」が設けられていた。現在の神社境内は敷地の南東隅になる。
 日本での暦法には変遷がある。平安時代-江戸時代の862年間施行された「宣明暦(せんみょうれき、862-1685)」がある。これは、中国の宣明暦を用いた。唐代の天文学者・徐昂が作成し、822年に採用される。823年から71年間行われた。平安時代、859年、日本に渤海大使・馬孝慎により伝えられる。暦博士・大春日真野麻呂(おおかすが の まのまろ、生没年不詳)が宣明暦を2年間検討し、862年より施行された。
 江戸時代、渋川春海(しぶかわ はるみ1639-1715)は、北京と京都の里差(経度差)を考慮し、日本にあわせた「貞享暦(大和暦)(じょうきょうれき、1685-1755)」を作成した。北京と京都の里差は5刻(1日は100刻、5÷100×24=1.2時間) とされた。
 江戸幕府は、「宝暦暦(ほうりゃくれき、1755-1798)」より「寛政暦(1798-1844)」への改暦作業を行うために、京都西三条台改暦所(北緯35度0.8分、京都市中京区西ノ京西月光町、月光稲荷北側付近)を設けた。伊能忠敬(1745-1818)は、日本地図「大日本沿海與地全図」の本初子午線(ほんしょしごせん、中度)を、この改暦所を基準に置いた。改暦所を通る子午線(経線)を本初子午線とし、経度基準とし、実測値を元に経度・緯度1度ごとに直交する度線を引いた。
 現在の日本では、1884年の国際協定で全世界の経度の原点として採用された、本初子午線(経度0度、ロンドンのグリニッジ天文台の子午環の位置)を基準とし、東と西に180度ずつ測る。暦法は、1873年より、長年にわたり使われてきた太陰太陽暦から「太陽暦(グレゴリオ暦)」に替えられた。
◆渋川春海 江戸時代の暦学者・渋川春海(しぶかわ はるみ/ しゅんかい、1639-1715)。京都生まれ。安井算哲の子。当初は安井算哲二世を名乗る。幕府の棋所に出仕した。平安時代以来の宣明暦の誤差を指摘した。1684年 、貞享暦をつくり、採用される。幕府の初の天文方となる。
◆伊能忠敬 江戸時代の商人・測量家で伊能忠敬(いのう ただたか、1745-1818) 上総国の名主・五郎左衛門家で生まれる。若くして学問を好み、数学、地理、天文書に親しむ。1762年、下総国の酒造業・伊能家に婿養子に入る。1781年、佐原村本宿組名主。1783年、天明の大飢饉で私財を投げうち窮民救済する。1794年、隠居し、家督を長男・景敬に譲る。1795年、江戸の幕府天文方・高橋至時に暦学天文を学ぶ。1800年、自費で蝦夷地東南沿岸を測量し、地図を幕府に献上した。当時は緯度1度の里程数が定まっておらず、長い南北距離の測量が必要だった。以後、全国を調査した。1801年、 第2次測量。1802年、第3次測量、1803年、第4次測量。1805年、第5次測量。以後は幕府直轄事業になる。1808年、第6次測量。1809年、第7次測量。1811年、第8次測量が行われる。1815年、これ以降は忠敬は参加しなかった。第9次測量、1816年。第10次測量。
 1818年、忠敬没後も地図製作を続行される。1821年、『大日本沿海輿地全図』が完成した。旅行日数3736日、陸上測量距離4万3708㎞、方位測定回数15万回、測定された子午線1度の長さは28里2分(110.75㎞)であり、現代の測定値との誤差はわずかに1000分の1だった。


*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献 『京都市の地名』サイト「暦Wiki/時刻/日本の本初子午線-国立天文台暦計算室」



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【参照】「西ノ京西月光町」
平安京オーバレイマップ
map  月光稲荷神社 〒604-8423 京都市中京区西ノ京西月光町14-1    
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