



瑞光殿

瑞光殿の扁額

歴代の墓 |
大原野道の南、住宅地に建つ喜春庵(きしゅん-あん)は、喜春禅庵とも呼ばれている。山号は瑞光山という。
臨済宗南禅寺派の近末寺院、本尊は十一面観音立像。
◆歴史年表 平安時代初期、この地には第52代・嵯峨天皇の典侍・小野石子(?-816)の邸があった。
816年、嵯峨天皇は小野石子邸に行幸し、漢詩の会を開いている。(『類聚国史』)
室町時代、1468年、南禅寺35世・伯英徳俊禅師を開山とし、性庵稟禅師により創建されたという。
江戸時代、宝永年間(1704-1711)、敕諡佛性通應禅師により中興された。
◆小野石子 奈良時代の女性・小野石子(?-816)。父・官僚・小野石根(おの-の-いわね、?-778)。第52代・嵯峨天皇に仕え、810年、従四位下・典侍の位。816年、天皇は石子邸を訪れ漢詩の会を開く。石子はその2カ月後に亡くなる。
◆仏像 本尊の「十一面観音立像」(重文)は、長らく秘仏とされてきた。平安時代、9-10世紀(801-1000)作という。貞観年間(859-877)、平安時代初期-藤原時代(平安時代中期-後期)への過渡期のものであり、密教の影響があるという。丸みを帯びた面と重厚さ、輪郭に特徴を持つ。当初は着色されていたとみられている。廃寺の遺仏が遷されたともいう。欅の一木彫、等身大、像高1m。
◆修行体験 坐禅と般若心経の会(毎月第2・第4日曜日、坐禅9:00、般若心経法話10:00、茶礼)。夜の坐禅会(水曜-日曜日、18:30-20:30)。坐禅と十一面観音様の会(毎月18日、坐禅9:00、十一面観音諷経10:
00、法話10:30、茶礼)。
*年間行事は中止・日時・内容変更の場合があります。
*年号は原則として西暦を、近代以前の月日は旧暦を使用しています。
*参考文献・資料 『京都大知典』、『昭和京都名所図会 6 洛南』
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